株式会社CBホールディングスのグループ子会社で、医療・介護の総合情報サイト「CBnews( https://www.cbnews.jp )」を運営する株式会社CBコンサルティングは、医師112人に対して「医学部受験の点数調整は必要?必要ではない?」と題したアンケート調査を実施しました。
医師・男女差「ある」が約7割
アンケート実施の背景
9月25日の理事会で、初の女性学長(10月1日付)が就任することが決まった東京医科大学。先日、同大は不正入試の問題で、女子などの点数を調整していたことが明らかになりました。この問題に対して、読者の医師がどう感じているのかを調査しました。
■アンケート内容
病院や診療所などに勤務する医師112人が回答。「医学部受験の点数調整は必要かどうか」「医療現場で感じる男女差」について調査しました。
結果
医学部受験のときに点数の調整は「必要」と答えた医師は、112人中31人(27.7%)
「必要ではない」と答えた医師は、112人中81人(72.3%)
医療現場で、男性と女性の医師とで業務内容などに差が「ある」と回答したのが、112人中82人(73.2%)
「ない」は112人中30人(26.8%)
■医学部受験のときに点数の調整は必要?
「受験は性、年齢、経験に関わらず公平であるべき」など、試験は公平・公正が原則だという意見がある一方で、医師の仕事量には男女差があり、「医師が不足している中、その解決のためには男性医師の養成がより有効であると思われる」といった意見もありました。
また、点数調整が「必要」と「必要ではない」とした人に共通して、調整をするなら受験者に事前に知らせる必要があるという指摘や、男女別に定員枠を設定すればよいのではないかといった提案が多数ありました。
■医師の業務・働き方に男女差
実際に男女差を感じる業務や働き方では、「当直」や「休みの取り方」「オンコール」などを挙げる医師が多かったです。
<40歳代の男性>
女性医師は早く帰宅するのに「給料一緒はおかしい」。
さらに、「(有給の消化が多い女性医師に比べ)こっちは有給消化できない」
「女性が働けず不公平という声がほとんどだが、男性が子どもと過ごせないのも不公平だ」
などと、業務量と報酬の差が見合わない状況を疑問視しました。
<50歳代の男性>
出産や子育ての時期に夫の協力がなく、妻が対応するしかないため「女性に負担がかかりすぎていることが大きい」と指摘しました。
そのほか、「体力面で女子には無理だ」と教授から入局を断られた(50歳代・女性)など診療科を選択する場面で男女差を感じるという意見や「むしろ女性医師のほうがしっかりとして細やかな配慮がある場合もある」(60歳代・男性)などと、女性医師の丁寧さを指摘する男性医師の声もありました。
詳しい調査結果は、こちらから
医師の業務・働き方に男女差「ある」が約7割
「女性は早く帰るのに」「外科への入局断られた」
https://www.cbnews.jp/news/entry/20180920194758
【賛否両論】医師に聞いた! 医学部受験の点数調整
ー「たくさんの女性医師必要?」「試験はフェアに」
https://www.cbnews.jp/news/entry/20180920165132
調査概要
集計期間 :2018年8月17日(金)~2018年9月3日(月)
有効回答数:112名
調査対象 :病院・診療所などに勤務する医師
調査方法 :インターネット調査
※ 同調査結果の引用・転載時には【CBコンサルティング「CBnews」調べ】とクレジットを明記する必要があります。
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